尖閣侵攻なら安保条約発動=首相が訪米報告、質疑-衆院予算委(時事)
衆院予算委員会は26日午前、外交と国際関係に関する集中審議を行った。麻生太郎首相は、尖閣諸島が第3国に侵攻された場合の対応について「尖閣は日本固有の領土である以上、日米安全保障条約の対象になる」と述べ、同条約が発動されるとの認識を明らかにした。民主党の前原誠司副代表が、領有権を主張する中国が周辺海域での活動を活発化させている状況を指摘し、見解をただしたのに答えた。
また、前原氏が「米側に確認してほしい」と求めると、首相は「この問題だけを取り上げて日米間で直接話し合った記憶はないが、近々に再確認する意味で話をしたい」と述べた。
質疑に先立ち、首相は24日にワシントンで行ったオバマ米大統領との初の首脳会談について「日米同盟は日本外交の要であると同時に、米国外交の礎でもあることを実感した。大統領は北朝鮮の拉致問題についてよく理解しているとの印象を受けた」などと報告した。(了)
麻生首相:「前米政権の北朝鮮政策不満」 異例の批判(毎日)
米紙ワシントン・ポストは25日、先に訪米した麻生太郎首相とのインタビュー記事を掲載した。首相は北朝鮮の核問題をめぐるブッシュ前米政権の対応について「検証問題で少しあいまいな文言にしようとする傾向があった」と述べ、前政権の方針に不満だったことを明らかにした。
日本政府はブッシュ前政権が核検証で焦点のサンプル(試料)採取を一時、北朝鮮との「口頭合意」にとどめたことなどに懸念を示していたが、前政権とはいえ、首相が公に米国の外交方針に不満を表明するのは異例。一方、オバマ政権については「クリントン国務長官が検証可能な査察の重要性を明確にしている」と歓迎の意向を示した。
また、北朝鮮のミサイル発射準備とみられる動きについて「(発射した場合には)国連安保理が直ちに対応をとることが重要だ」と述べた。
米の対北政策に懸念表明=昨年10月、ブッシュ氏に-麻生首相(時事)
麻生太郎首相は26日夜、米紙のインタビューで北朝鮮核開発問題について「ブッシュ前政権末期にはあいまいな言葉で片付けようとする傾向があった」と述べたことに関連し、昨年10月にブッシュ大統領(当時)と電話会談を行った際、米国の対北朝鮮政策に対する懸念を直接伝えていたことを明らかにした。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は「電話をして、『検証の確認をきちんとしないまま(北朝鮮との)対話を開始するのは後々いいことはない』と(ブッシュ氏に伝えた)。本人も認めていたから事実だ」と述べた。
国の出先改革で閣僚折衝へ=工程表づくりで-鳩山総務相(時事)
鳩山邦夫総務相は26日、官邸で麻生太郎首相や河村建夫官房長官らと会談し、政府が3月中にまとめる国の出先機関改革の工程表について報告した。会談後、総務相は記者団に対し、「工程表段階でわたしも閣僚折衝は十分やらなければならない」と述べ、今後、閣僚折衝に入る意向を示した。
政府の地方分権改革推進委員会は昨年12月の第2次勧告で、国土交通省地方整備局などの現行組織を統廃合し、出先機関職員を3万5000人程度削減するよう提言した。これを受け、政府は3月に改革の工程表、今秋に出先機関改革大綱(仮称)を決定するが、各省庁や族議員は反発しており、調整は難航しそうだ。
2次補正関連法後に首相指示=追加経済対策、河村官房長官が見通し(時事)
河村建夫官房長官は26日午前の記者会見で、定額給付金の財源確保のための2008年度第2次補正予算関連法案の成立後に、麻生太郎首相が、09年度補正予算案を含む追加経済対策の策定を与党に指示するとの見通しを明らかにした。
参院で審議中の2次補正関連法案は、3月6日にも参院での否決を経て、衆院再可決により成立する見通しとなっている。河村長官は会見で「これを急がなければならない。政府としてはそこに集中したい」と強調。その上で、追加経済対策について「(関連法案の成立後に)与党で協議してもらうことが大事だ」と述べ、首相が正式に指示するとの見方を示した。
首相周辺も26日、「(2次補正関連法案成立後の首相指示は)あり得る。1つのタイミングだ」と指摘した。
王貞治氏が首相を表敬、野球特別大使で親善活動(産経)
第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督相談役、王貞治さんが26日、首相官邸で麻生太郎首相を表敬訪問した。
外務省から同日、「野球特別大使」に任命され、王さんは「野球のことでできることはやります。3月5日から全員本番態勢です」と連覇にかける意気込みを示した。首相は「68歳で同い年だ」と親しみを感じた様子で応じ、「今回は盛り上がっている感じですね」と激励した。
その後、王さんは記者団に「私が元気でいられるのは野球のおかげだ。首相は米国から帰国し大変だと思うが、こういう時こそ同い年として頑張ってほしい」と述べ、首相にエールを送った。王さんは来月の第2回WBCに合わせて訪米し、親善活動を行う。
バスケットボール:男子リーグ統合を日本協会に要求(毎日)
国際バスケットボール連盟(FIBA)のボブ・エルフィンストン会長らが26日、日本バスケットボール協会の佐室有志・会長職務代行らと東京都内で会談。日本協会に対し、男子で協会傘下の日本リーグ(JBL)と、独立組織のbjリーグが並立している現状について「統括団体として日本のバスケットを一つにまとめ、しっかりした構造を構築してほしい」と、統合などの早期解決を求めた。
日本協会の木内貴史専務理事は「2つのリーグがあることは不自然。可及的速やかに実現したい」と、努力する姿勢を強調した。日本協会は昨年12月から、両リーグの代表者も交えた検討委員会を設け、統合も視野に入れて議論している。
エルフィンストン会長らは同日、日本協会会長(現在は休職中)の麻生太郎首相も表敬訪問した。
麻生首相:職務全う宣言「めげない」 政権維持へ強い意欲(毎日)
麻生太郎首相は26日、東京都内のホテルであった自身の後援会関係者との会合で、「めげずに自分の職務を全うする。総理として責任を全うする」と述べた。出席者が明らかにした。内閣支持率が低迷し、与党内から「麻生おろし」の声が出る中、地元の支援者に政権維持への強い意欲を示したとみられる。